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ETCカードにプリペイドカードタイプはない!その理由やETCカードの種類を紹介
ETCカードにプリペイドカード型は存在しません。現金チャージ方式で使いたいと考えている方にとって、選択肢が限られる現状は悩ましい状況です。
この記事では、プリペイド方式がない理由や代替手段、各カードの違い、選び方や注意点まで幅広く解説します。
プリペイドカードタイプのETCカードは存在しない
ETCカードは、料金所の通過を円滑にし、渋滞を軽減する目的で導入されました。スムーズな通行を実現するには、料金の確実な支払いが必要です。
プリペイド方式は事前に金額を入金する形式のため、残高が不足すれば料金を支払えず、ゲートで車両が停止する可能性があります。これは後続車にとって危険な状況を引き起こすおそれがあります。
リスクを回避するため、ETCカードは後払いに対応したクレジットカード型が標準です。このように、通行の安全と安定した運用を両立させる観点から、プリペイドカードタイプは採用されていません。
ETCカードの種類
ETCカードには複数の種類があり、発行元や利用条件に違いがあります。主に、クレジットカード会社が提供するETCカードと、高速道路会社が発行するパーソナルカードに分かれます。
利用者の目的や状況に応じて選択肢が異なるため、ここではそれぞれの特徴について解説します。
ETCカード
クレジットカード会社が発行するETCカードは、本カードの追加カードとして利用する形式です。高速道路の通行料金は、毎月のカード利用明細に合算され、指定口座から引き落とされます。利用金額に応じたポイント還元も受けられます。
かつてはETC機能を内蔵した一体型カードも存在しましたが、2020年3月の改正割賦販売法により新規発行が終了しました。現在は、ETC専用カードとして、希望者が追加で申し込む形式に変わっています。
ETCパーソナルカード
ETCパーソナルカードは、高速道路6社(東/中/西日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社)が共同で発行しています。
年会費は1,257円(税込)で、クレジットカードを持っていない方にも適しています。利用には保証金としてデポジットの預け入れが必要です。
金額の目安は、1か月の平均利用額の4倍程度。通行料金は翌月27日に引き落とされますが、未払い残高がデポジットの80%を超えると利用停止となるため、注意してください。ただし、追加でデポジットを預ければ、再開できます。
ETCカードを利用する方法
ETCカードの種類ごとに、申し込み方法や利用条件が異なります。クレジットカードに付帯するタイプや、保証金を預けて使う方式などがあります。
利用目的や支払い方法に合わせて選ぶことが重要です。ここでは、各ETCカードを利用する方法について解説していきます。
ETCカードを利用する
クレジットカードに付帯するETCカードは、発行会社が提供する追加カードです。通行料金はクレジットカード利用分と一緒に請求され、自動的に引き落とされます。
発行時に手数料がかかる場合がありますが、無料条件を設けている会社も多くあります。
カードによっては、利用額に応じてポイントが貯まり、キャッシュバックや商品交換に使うことが可能です。さらに、オートキャッシュバック機能を利用すれば、特典を自動で受けられます。
クレジットカードに付帯するETCカードは有効期限が長く、日常的に安心して使える点も魅力です。
ETCパーソナルカードを利用する
ETCパーソナルカードは、クレジットカードを使いたくない方に向いています。発行元は高速道路6社で、クレジット審査を行わず申し込みできます。
利用開始には、過去の平均利用額4か月分程度の保証金が必要です。年会費は1,257円(税込)で、引き落としは毎月27日です。
ただし、ETCパーソナルカードの発行までに1か月程度かかるため、余裕を持って申し込む必要があります。利用額が保証金の80%を超えると利用停止となる可能性がありますが、追加の入金により継続できます。
家族カードのETCカードを利用する
本人名義のクレジットカードがなくても、家族にカードを所有している方がいればETCカードの利用が可能です。家族カードの追加オプションとして発行でき、通行料金は本カードと一緒に請求されます。これにより支払いを一括管理でき、家計の把握がしやすくなります。
カード会社によっては、家族カードでもポイント特典が受けられる場合があるでしょう。複数人で車を使う家庭にとっては、魅力的なカードといえます。
レンタカー会社でETCカードをレンタルする
自家用車を持たず、高速道路を使う頻度が少ない方にとっては、ETCカードを購入せずレンタルで済ませる方法が有効です。
レンタカー会社では、1回あたり数百円でETCカードを貸し出しており、通行料金は車両返却時にまとめて精算できます。旅行や出張など短期間の利用に適しています。手続きも簡単で、車両と一緒にETCカードを借りるだけです。
ただし、他人のカードを無断で使う行為は不正利用にあたり、規約違反となるため厳禁です。
法人や個人事業主なら「ETCコーポレートカード」を利用する
事業用で高速道路を頻繁に使う法人や個人事業主には、ETCコーポレートカードが適しています。割引制度が充実しており、通行量に応じた料金削減が期待できます。
発行にはクレジット審査が不要ですが、支払い保証の証明が必要です。方法としては、銀行・信用金庫・農協などの保証を受ける、または最低10万円の保証金を預ける必要があります。
手続きはやや複雑ですが、経費削減と管理の効率化を目指す場合に有力な選択肢となるでしょう。
ETCカードのメリットとデメリット
ETCカードを利用すれば、高速道路の利便性が向上します。割引やスムーズな通過などのメリットはありますが、専用機器の導入や手続きが必要です。導入前に、具体的なメリットとデメリットを理解しておくことが重要です。
ここからは、ETCカードのメリットとデメリットを紹介します。
メリット1:料金所の通過がスムーズできる
ETCカードを使えば、料金所で車両を停止させる必要がありません。自動的に料金が精算されるため、車の流れを妨げずに通行できます。特に、交通量が集中する時間帯では、通過処理の早さが渋滞緩和に大きく貢献します。
また、一定の限度額を超えた場合でも、有効期限内であれば一時的に通行できることも。ただし、限度額超えが続くことは良くないため、早めに引き上げを検討してください。
このように、ETCカードは快適かつ効率的な移動を実現できる点が、大きな魅力です。
メリット2:割引サービスがある
ETCカードには、時間帯や曜日に応じた複数の割引制度が設けられています。
例えば、深夜割引では午前0時から4時の利用に対して割引対象区間で約30%の割引が適用。土日祝日に対象区間を走行した場合には、休日割引として約30%の割引を受けられます。
平日朝夕割引では、走行回数に応じて、地方部での利用距離100km相当分までが30〜50%分還元される仕組みです。
さらに、ETCマイレージサービスに登録すれば、通行ごとにポイントが貯まり、一定量に達すると無料通行分に交換できます。
有料道路の利用頻度が高い方にとって、費用負担を軽減できる割引サービスです。
デメリット:機材の購入と取り付けをする必要がある
ETCカードの使用には、専用車載器の設置が必須です。機器本体の購入費に加え、車両情報とカード情報を紐づけるセットアップが必要であり、この手続きは登録店舗で行います。
セットアップを省略すると、利用できません。また、個人での設置はできません。
古い規格の車載器は新しい制度に対応しておらず、ETC2.0対応機器への交換が必要です。
このように、ETCカードを利用する前には、必ず車載器の購入とセットアップが必要です。
ETCカードの選び方
ETCカードを選ぶ際は、発行形態や審査条件、年会費の有無、ポイント制度の有無などを総合的に比較する必要があります。目的や利用頻度に応じて、最適なカードは変わります。
ここからは、ETCカードを選ぶ際に、確認すべき重要なポイントを紹介します。
クレジットカードの発行が必要か
ETCカードは、クレジットカードに付帯する形式で提供されるものが一般的です。このタイプを利用するには、まずクレジットカード本体の発行が必要です。
ただし、クレジットカードを持ちたくない場合や、審査を通過できない場合は他の選択肢がおすすめです。例えば、保証金を預けるETCパーソナルカードであれば、審査なしで申し込みが可能です。
また、事業用にETCを利用する個人事業主や法人は、ETCコーポレートカードを利用できます。
用途や利用者の属性に応じて、適したカードを選択してください。すでにクレジットカードを保有している場合は、ETCカードの追加が可能か確認しておきましょう。
発行手数料・年会費・審査が必要か
ETCカードを導入する際は、発行手数料や年会費、審査の有無などコストと条件の違いに注目する必要があります。
ETCパーソナルカードは、年会費1,257円(税込)が発生し、審査は不要ですが、保証金の預け入れが必要です。保証金の目安としては、月間平均利用額の4倍程度です。
一方、クレジットカードに付帯するETCカードは、発行時に信用審査を経て利用が認められます。年会費が無料のカードや年間利用額に応じて無料となるものも多くあります。
費用を抑えたい方は、初期費用と維持コストの少ないカードを検討するとよいでしょう。
ポイント還元率がどうか
ETCカードを使うメリットのひとつに、ポイント還元制度があります。
ETCマイレージサービスに登録したETCカードを使うと、通行料金に応じてマイレージポイントが付与されます。加えて、クレジットカード会社のポイント制度も併用できる場合もあるのです。この場合、1回の利用で2種類のポイントが得られるため、還元効率が向上します。
ただし、クレジットカードの種類や会社によっては、ETC利用分がポイント対象外となっている場合もあるため注意が必要です。そのため、申し込みの前に、ポイント付与対象や交換条件をしっかり確認するのが重要です。
割引・特典がどうか
ETCカードを選ぶ際は、付帯する特典の内容も見逃せません。
クレジットカード会社が発行するETCカードには、旅行保険、ショッピング保険、空港ラウンジの無料利用などが含まれている場合があります。さらに、特定のガソリンスタンドで給油割引を受けられたり、キャッシュバックが適用されたりするカードも存在します。
こうした特典はカード会社ごとに異なり、年会費の有無や利用条件によっても変わるのです。自分の生活スタイルに合った特典内容かどうかを比較しながら、実際の使用頻度や用途に即した1枚を選ぶことが大切になるでしょう。
ETCカードを利用する際の注意点
ETCカードを安全に利用するには、レーンの選択や速度管理、カードの取扱いなど、いくつかの基本的な注意点を押さえておく必要があります。
ここからは、ETCカードを利用する際の注意点について紹介していきます。
トラブルを防ぎ、快適な走行を維持するためにも、事前に確認しておきましょう。
ETCレーンの確認をする
ETCカードを使う際は、事前に料金所のレーン表示を確認する必要があります。「ETC専用」または「ETC/一般」と書かれたレーンに向かい、赤信号や「閉鎖中」の表示が出ている場合は通行できません。
間違ったレーンに進入すると、システムが作動せず、立ち往生してしまうおそれがあります。案内表示は早めに確認できる位置に設置されているため、進入前に余裕を持って判断しましょう。
高速走行中の判断ミスは、後続車に影響を与えるため注意が必要です。
ETCレーンは時速20km以下で通過する
ETCレーンでは、時速20km以下に減速する必要があります。スピードを落とさずに進入すると、車載器と料金所の通信がうまく行われず、バーが開かない場合があります。
もしバーが開かない場合は、バックせずインターホンで係員に連絡して指示を受けましょう。急停止や後退は事故の原因となるため、通過時の速度と位置を意識しておくことが重要です。
特に交通量が多い場所では、スムーズな通行を妨げないためにも、適切な速度での進入を心がけましょう。
車から離れるときは持ち歩く
ETCカードを車載器に挿したまま放置すると、盗難や高温による劣化のリスクが生じます。
駐車して車を離れる際は、必ずカードを取り出して携帯しましょう。夏場は車内が高温になるため、ICチップの破損にもつながります。
また、盗難された場合の不正利用に対して補償されない可能性もあるため、しっかりと管理しておくことが大切です。そのため、利用後は財布に収納し、必要なときに機械に挿入しましょう。
ETC2.0を選ぶ
ETC2.0は、従来型よりも高機能で、渋滞回避や広域の交通情報をリアルタイムで提供してくれます。スマートICとの連携や、走行経路に応じた料金割引にも対応しており、利便性と経済性の両面で優れた仕組みです。
今後、従来型機器ではサービスが使えなくなる可能性もあるため、これから新規導入や機器交換を検討している方は、ETC2.0対応の機種を選ぶことがおすすめです。
ETCカードの有効期限を確認する
ETCカードには有効期限が設定されており、期限切れのまま使用するとバーが開かず、緊急停止や事故の危険があります。さらに、クレジットカードと期限が異なる場合があるため、個別の確認が必要です。
クレジットカードの有効期限が1年以上あっても、ETCカードは残り数ヶ月のパターンもあります。有効期限の管理は自己責任となり、うっかりミスによるトラブルは割引適用にも影響します。
そこで、音声通知機能付きの車載器を使えば、更新時期を事前に把握できるため安心です。走行前に確認する習慣をつけることが、スムーズな通行につながります。
ETCレーンがない場所もある
すべての料金所がETCに対応しているわけではありません。地方の簡易ゲートや有人ブースでは、ETC専用レーンが設置されていないケースもあります。
その場合は、係員にETCカードを直接手渡して精算する方法がとられます。ただし、この方法ではETC割引は適用されません。
入口と出口のどちらかがETC非対応であっても、正しく対応すれば通行可能です。事前にルート情報を確認し、対応の有無に応じた準備を行うことが求められます。
まとめ
①プリペイド方式は事前に金額を入金する形式のため、残高が不足すれば料金を支払えず、ゲートで車両が停止する可能性があります。そのリスクを回避するため、ETCカードは後払いに対応したクレジットカード型を採用している
②ETCカードには、クレジットカード会社が提供するETCカードと、高速道路会社が発行するETCパーソナルカードがある
③法人や個人事業主ならETCコーポレートカードの利用がおすすめ
④ETCカードを利用する際は、ETCレーンの案内表示と信号を事前に確認する
⑤通過する時は時速20km以下に減速し、停止や後退を避ける
⑥車から離れる際はETCカードを取り外し、紛失や破損を防ぐ
⑦新規購入・交換時は「ETC2.0」対応の車載器を選ぶ
⑧ETCカードの有効期限と、利用ルートの対応状況を常に確認する
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