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株主優待で受けられる楽天の特典は?過去と最新の内容を紹介
楽天グループは楽天市場や楽天モバイルなど、私たちの生活に根付いたサービスを展開している企業です。近年は年齢問わずオンラインでのショッピングが増え、楽天のサービスを一度は利用したことがあるのではないでしょうか。
広く知られる楽天は株主優待も特徴的です。そのため、この記事では楽天の成り立ちや株主優待について詳しく解説していきます。
記事の後半では株主優待を受ける流れやメリット・デメリットも紹介します。これから株主優待を目的に投資を検討している方は、ぜひご活用ください。
目次
楽天の事業を知って株主優待の内容を理解しよう
楽天はサービスを身近に感じられる企業ですが、投資という観点の場合はサービスだけでなく企業そのものを知る必要があります。
ここでは、まず楽天の成り立ちや事業について解説していきます。
楽天の成り立ちと事業について
楽天グループは1997年に創業した会社です。イノベーションの力を信じ「グローバル・イノベーションカンパニー」を目指して常に様々なビジネスを展開しています。
ネットショッピングができる楽天市場は当初、従業員6人とサーバー1台からスタートしたサービスでした。今では国内で高い認知度を誇りますが、インターネットが普及しきっていない当時はあまり注目されず、現在の企業の姿は思い描けないでしょう。
しかし、楽天の様々な取り組みは徐々に頭角を現し、2000年には株式を公開し、企業としての認知度が大きく向上しました。
この頃、上場で得た資金を活用し、今では私たちの生活に馴染んでいる「楽天エコシステム」を形成する取り組みがスタートしています。
そして、2002年には楽天市場のビジネスモデルを大きく展開する従量課金制の導入や、楽天ポイントのサービスが開始されます。この時、創業5年目の楽天市場は6000店舗を突破しています。
2004年にはプロ野球界への参入が話題になりました。50年ぶりとなる新規球団「東北楽天ゴールデンイーグルス」が誕生し、これまでインターネットに馴染みがなかった方からの知名度が急上昇します。
2008年にはEC事業において初の海外展開を行います。台湾楽天市場のサービス開始により、日本だけでなくグローバルな企業としてさらなる躍進を目指しました。
2009年には楽天エコシステムの強化を行い、銀行や電子マネーなど決済サービスの展開を行います。現在では利用する人が多い楽天銀行や楽天Edyなどがこの頃、サービス開始となり利便性の高さが話題となりました。
2010年にはグローバル展開を加速させます。それまでの日本の新興企業というイメージから世界的なインターネットサービスを扱う企業として飛躍します。
かつてはベンチャー企業と言われていた楽天も、この頃には大企業として多くの新卒学生から注目されるようになりました。
2011年には楽天市場の流通総額1兆円を突破します。従業員6名から始めた楽天市場も出店店舗数は3万8000店舗に到達し、日本国内のeコマースビジネスの大半を占めるようになりました。
2012年にはカナダの会社を買収して電子書籍事業に参入します。また、社内公用語が英語化され、グローバル企業としてさらに勢いづきます。この頃、楽天企業の人材育成や従業員への向き合い方も注目されています。
2013年には楽天イーグルスが初の日本一を達成し、東証1部に上場するという大きなニュースもありました。
そこから楽天グループは人気スポーツチームのパートナーシップを開始したり、楽天ブランドの世界展開を精力的に進めたりと、グローバルにビジネスを展開しています。
2019年には携帯キャリアの事業も開始し、これまでの金融だけでなく身近なスマートフォンにも楽天が浸透します。また、2020年には5Gサービスが開始され、 私たちの生活をさらに便利かつ豊かにする一役を担っています。
2022年に楽天は創業25周年を迎えました。カーボンニュートラル達成や環境に配慮した未来を目指す取り組みに注目が集まっています。また、自動配送ロボットを活用した配送サービスの提供も開始され、ネットが急速に普及する中、楽天グループの存在は今やなくてはならない存在と言えるでしょう。
楽天の株主優待について
ここからは楽天グループの具体的な株主優待について紹介します。
第27期における楽天の株主優待は、楽天モバイルデータの通信料でした。
保有株式数ごとの内容
楽天は2023年12月末時点の株主名簿に記載された100株以上を保有する株主に対して、音声+データ30GB分プランを1年間無料で優待として提供しています。
優待内容を利用するためには楽天モバイルの利用はもちろん、事前の申し込みが必要です。別のキャリアを使用している場合は株主優待の旨みを受けられないため、注意が必要です。
なお、今後の優待内容の詳細については2024年3月以降に公開される見通しとなっています。
申込期間と申込方法
楽天の株主優待を受けるには、毎年12月末時点の株主名簿に記載されている必要があります。
株主名簿に記載されるには「権利付最終日」に注意します。この権利付最終日は2023年の場合、12月27日の取引終了時点で株式を保有していることが条件でした。
詳細の時期は毎年異なるため、確認しておくようにしましょう。
楽天モバイル優待の注意事項
今回は2023年度の株主優待をもとに、注意事項を解説します。
2023年は100株以上を保有する株主を対象に、楽天モバイルのデータ通信量が株主優待として送付されました。
この株主優待を受けるには、まず権利付最終日までに保有している必要があり、そして第27期株主優待専用サイトの案内に記載されるIDパスワードが必要でした。
なお、IDやパスワードなどが記載された書類は2024年3月上旬に発送予定と公式サイトに記載があります。
楽天の株主優待は様々なもので提供されるため、株の保有を行った場合は毎年概要や条件の確認を行いましょう。
過去の楽天株主優待の内容一覧
ここからは、楽天における過去の株主優待の内容を5つ紹介します。
企業によっては株主優待を毎年統一しているところも見られますが、楽天の場合は色んなものが送付されています。
毎年どのような優待が受けられるのか楽しみなのも魅力の一つです。
楽天キャッシュ
第26期にあたる2022年の株主優待の目玉として、楽天キャッシュがあげられます。100株以上の保有で楽天キャッシュが付与されます。
楽天キャッシュは保有株式数や保有期間によって金額が異なり、具体的には下記の通りです。
【5年未満の場合】
100株以上…500円
1000株以上…1,000円
5000株以上…1,500円
1万株以上…2,000円
【5年以上の場合】
100株以上…1,000円
1000株以上…1,500円
5000株以上…2,000円
1万株以上…2,500円
保有金額と保有期間により金額が大きく異なるので、長期投資がおすすめです。
LEAGUE PASS
NBA Rakutenを3ヶ月間無料で利用できる「LEAGUEPASS」の優待もありました。こちらはキャンペーンに申し込みを行い利用する優待です。
なお、有料プランを契約中の場合はキャンペーンの対象外となり優待を受けられません。すでに加入している場合は対象外であると考えましょう。
楽天ミュージック・楽天カード無料プラン
株主優待として楽天ミュージックのスタンダードプラン、もしくは楽天カードモバイル会員対象プランが90日分無料になるという優待もありました。
株主専用ページから申し込みした人が優待を受けられます。なお、過去に楽天ミュージックに入会したことがある場合はキャンペーンの対象外です。
株主優待で楽天のサービスを試せることから、これまで他のサブスクリプションを活用してい人も乗り換えて利用することができます。
楽天マガジン
電子書籍が読める楽天マガジンも株主優待として実績があります。これは楽天マガジンに初回登録する方限定で、90日間無料で利用できる特典です。
こちらも、これまで楽天マガジンを利用したことがある人は受けられないので注意しましょう。
なお、今後楽天の株を検討する場合は株主優待の旨味を最大限生かせるよう、様々なサブスクリプションの登録を少し待ってみるのもおすすめです。
優待でサービスをお得に試してから実際に登録をするのが良いでしょう。
お買いものパンダグッズ抽選
楽天といえば可愛らしいパンダのキャラクターが印象的です。このお買いものパンダグッズの抽選も優待としてありました。
この優待は設定された期間で申し込み、期間中に応募した方の中で抽選を行い商品が発送されます。
具体的なグッズ内容は公表されていませんが、応募してみるのも良いでしょう。
株主優待制度の対象者
楽天において株主優待制度を受けるには、2023年度の情報だと、12月末時点で株主名簿に登録されていることと、100株以上保有していることが条件になります。
なお、対象となる株主には株主優待に関する案内が株主集会招集通知に同封されているため、確認しましょう。
株主優待の利用方法
ここからは、株主優待の利用方法を紹介します。
株主優待は各企業で少しずつ流れが異なりますが、大まかには口座を開設し、株主優待をチェックしてから株の購入保有に進みます。
期限に注意しながら、利用を検討しましょう。
①証券会社の口座を開設する
まずは証券会社の口座を開設します。株主優待は株を一定数保有している人の権利であることから、まずは口座を開設して株の購入を行いましょう。
なお、株については100株以上の保有で株主優待が受けられるといった条件を設けてる企業が多くあります。株を購入する際は、優待が何株から受けられるかを確認してみましょう。
購入時に必ず意識したい株価は各企業で大きく異なります。例えば、楽天グループの株価は2024年2月末で800円ほどです。一方、競合として比較されるKDDIは同日時点で4552円と大きく異なります。
楽天の株を1株当たり800円とすると、株主優待を受けられる100株は8万円程度の手出しが必要です。自分の用意できる予算と株数のバランスを見ながら保有しましょう。
②気になる株主優待を探す
口座の開設を終えたら、実際に株主優待をチェックしていきます。株主優待の内容は各企業のホームページはもちろん、比較サイトでも確認可能です。
食品やサービス券、生活雑貨など、自分が欲しいものを用意している企業を選択しましょう。また、投資先の選択方法として自分がよく利用する店舗やサービスの企業もおすすめです。
愛着がある企業の場合は親しみを持って投資し続けられるでしょう。
③権利付き最終日までに株を保有する
実際に投資先の企業を決めて株を購入したら権利付最終日まで株を保有します。株を途中で売却すると株主優待を受けられません。
また、投資は基本的に長期で行うもののため、短期で売却するとリスクが高い傾向があります。株を一度保有したら数年、十数年ともつ意識が大切です。
お得な株主優待を受けられるだけでなく、資産運用としての役割も果たします。
株主優待を利用するメリット
ここからは、株主優待を利用する3つのメリットを紹介します。
株主優待は資金を投入して行うため、メリットとデメリットの把握が欠かせません。メリットとしては生活に楽しみを見いだせるほか、株価下落時に精神的なストレスを軽減できるものがあります。
毎年届く優待が楽しみになる
株主優待を目的に株を購入すると、毎年届く優待の商品やサービスが楽しみになります。
例えば、普段はなかなか購入しないハイブランドの株を購入すると、株主優待でお得に商品が購入できたりアイテムを受け取れたりします。
投資をして金額が上がっていくことが投資の醍醐味ではありますが、株主優待で現物が手に入るという点も嬉しいポイントです。
また、企業によっては優待ならではのオリジナルグッズを提供している場合もあります。楽天の場合はキャラクターグッズがあるように、特別なもので優待してもらえると嬉しさが増します。
優待があると株価下落時に強い
株主優待があると、株価下落時に精神的なストレスを軽減できます。
思い入れがなく株を保有している場合、何らかの原因で株価が下落すると焦りから売却を検討してしまいます。しかし、株主優待に注目して株を購入した場合は「今は下落しているけれど、株主優待が楽しみだからもう少し様子を見てみよう」と考えられます。
株はその商品の特性からリスクは捨てきれません。そのため、株主優待を楽しみに投資を行うと、株価の上がり下がりに動揺することが減るでしょう。
なお、投資関連の商品は長く保有するほどリスクを軽減できます。複利の効果を使い、長い目で株式保有を行いましょう。
長期保有で優待内容がグレードアップする
企業によっては株の長期保有で優待内容がグレードアップするケースもあります。
例えば、5年保有した人には通常よりも金額の高いサービス券を送付したり、優待の商品詰め合わせセットが豪華になったりといったケースが挙げられます。
長く保有することで、特別感を得られるのも株主優待のメリットです。長期保有の特典に注目して株を選ぶのも良いでしょう。
株主優待を利用するデメリット
ここでは、株主優待を利用する際に知っておきたい、3つのデメリットを紹介します。
株式はその金融商品の特性上、廃止や解約の可能性は否めません。また、株主優待を受けるには100株以上など、一定の保有が求められるため、初期投資の負担が大きいデメリットもあります。
廃止による株価下落の可能性がある
株主優待は廃止されたり改悪されたりする可能性をはらんでいます。株主優待自体は義務ではないことから、会社の経営が傾いたり社会情勢を鑑みて廃止、または解約されることもあります。
株主優待を楽しみに保有していた人は改悪を機に株式を手放すこともあるでしょう。また、手放す人が増えると株価が大きく下がる可能性もあります。
なお、株主優待の廃止は業績悪化だけでなく、公平性の観点から検討する企業も見られます。株主優待を設けると「株を保有する人の中で公平性を欠かしてははならない」という決まりがあるため、その観点から逸脱し、廃止するケースもあるでしょう。
優待に目が行き過ぎてしまう
株主優待を重視し株を保有した場合、優待を意識しすぎて企業の業績確認がおろそかになってしまう可能性があります。
株主優待が魅力的だからと言って、企業の業績が安定しているとは限りません。保有する株式を決める場合は、優待の魅力だけでなく直近の企業の業績も確認しましょう。
企業の業績を確認する方法としては、売上高や営業利益、経常利益などの確認がおすすめです。これらの情報は各企業のIR情報や、証券会社のサイトから確認できます。
過去の業績推移や業績予測を確認し、保有を検討しましょう。
保有株数が多く金額が大きい
株主優待は通常100株以上など、ある程度の保有で受けられます。株価によっては10万円以上の初期費用が必要なため、捻出に悩む方もいるでしょう。
資金が潤沢でない場合は株価が比較的控えめ、かつ魅力的な優待を用意している企業から始めましょう。
株主優待が魅力的だからと言って無理に多くの株を保有すると、普段の生活で困窮する可能性があります。資金の確保は生活防衛資金(万が一に備えるお金)をよけて用意しましょう。
まとめ
①楽天の株主優待は毎年内容が異なり、前回はデータプランの優待であった
②楽天の株主優待は事前に通知が来て自分で申し込んだり手続きを行ったりして受けられるものが多い
③株式の全般的な知識として、証券口座を開設して自分が気になる株を保有する必要がある
④投資先を選ぶ場合は自分が気になる株主優待だけでなく、企業の業績も確認する
⑤株主優待を受けるには100株以上の保有など、まとまった金額が必要なため資金を用意してから投資を始めよう
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