新幹線の株主優待にはどんな種類がある?JR4社の内容や活用方法を紹介

新幹線の株主優待にはどんな種類がある?JR4社の内容や活用方法を紹介

金券ショップ J・マーケットチケットマスター

新幹線の株主優待にはどんな種類がある?JR4社の内容や活用方法を紹介

新幹線は仕事や旅行などさまざまなシーンで乗車機会があります。特急と比較して短時間での移動が叶うためできるかぎり利用したいと考えるものの、料金の高さに悩む人もいるでしょう。

もしも、新幹線を多く利用する場合は株主になったり金券ショップを活用したりして優待券を使う方法がおすすめです。

今回は新幹線の株主優待にについてJR4社の概要を紹介します。各社で条件や優遇内容、割引率や注意点が異なるため把握して上手な利用を目指しましょう。

お得に新幹線に乗るならJR株主優待の利用がおすすめ

新幹線をお得に利用するなら株主優待券の利用がおすすめです。

しかし、優待券は利用条件や方法が決まっているため事前に理解しておくことが欠かせません。とくにJRの場合は営業区域でしか優待券を使えないため自分が使いたい範囲と営業区域が適しているか確認が大切です。

ここからは株主優待券利用のイメージがわくようにわかりやすく解説します。

JR東日本株主優待券の内容

JR東日本株主優待券の内容
JR東日本は東北地方全域と関東地方全域、新潟県や山梨県、長野県や静岡県(一部)を営業区域とする会社で、JR4社の中でもっともエリアが広い特徴を持ちます。

ここからはJR東日本の株主優待券について割引率や有効期間等を解説します。

JR東日本株主優待券の割引率

JR東日本の優待券における割引率は4割です。1枚の優待券で4割引になり、かつ1枚の乗車券に対して複数枚の優待券は利用できないため注意しましょう。

なお、割引対象は運賃および料金(新幹線料金)のいずれか、もしくは双方に利用できます。ただし、運賃と料金双方の割引に使いたい場合は乗車券と特急券をまとめて購入する必要があります。先に乗車券を購入し、当日に特急券を購入する場合はいずれかにしか適用されません。

優待券を使う場合は下記の方法で発見手続きを行います。

  • 指定席券売機
  • みどりの窓口
  • 駅たびコンシェルジュ

JR東日本株主優待券の有効期間

JR東日本の優待券は有効期限が7月1日から翌年6月30日までの1年間に決まっています。なお、この有効期間は購入日であり乗車日基準でないため注意しましょう。

具体的な日程を例に挙げると、6月30日に7月30日から有効の東京~長野間の乗車券を購入した場合(5日間有効)、この乗車券は8月3日まで有効です。

優待券を利用する場合はできるかぎりゆとりをもって活用しましょう。また、期日が迫っている場合は確認してからの利用がおすすめです。

JR東日本株主優待券の対象範囲

優待券一枚あたりの割引対象となるのは下記のとおりです。

  • 普通片道乗車券
  • 片道の特急券
  • 急行券
  • グリーン券
  • 座席指定券

いずれもJR東日本の乗車区間の切符購入で利用できます。往復分を割引で購入するためには株主優待券が2枚必要です。

なお、一列車の利用においてのみ使用可能ですが新幹線の改札を通過せず、同じ方向の新幹線に再度乗る場合は適用範囲になります。(例:長野から乗車し、誤って上野で降りてしまったが次の新幹線に乗って東京まで行った場合)

別の営業区域まで乗車する場合は、JR東日本のエリアの範囲内で切符を割引で購入したのちに範囲外の区間を別途通常料金で購入可能です。そのため、優待券を使わない方が安くなる可能性もあります。営業区域までを超える場合は駅員に相談して利用を決めましょう。

北陸新幹線の場合は、西日本の営業エリアと一部重複しますが「上越妙高〜東京」間が割引の対象です。

JR東日本株主優待券のお得な活用方法

JR東日本の株主になり優待券を入手する場合は100株ごとに1枚の配当になるため、80万円以上の投資が必要です。しかし、金額が高額でなかなか投資に踏み切れない人もいるでしょう。

4割引きのために投資が難しい場合は金券ショップやオークションなどで購入する方法があります。とくに、優待券の期限が近づくと金券ショップでは価格を抑えて販売されているため狙い目です。

ただし、正規ルート以外で入手する場合は購入価格と割引率のバランスを加味しましょう。金券ショップで優待券を購入する場合はJR東日本が設けている割引制度(えきねっとトクだ値や大人の休日倶楽部など)の料金と比較して本当にお得になるか確認が大切です。

JR東日本株主優待券の利用時の注意点

JR東日本株主優待券を使う場合は期限と併用不可に注意しましょう。

併用不可の主な割引制度は下記のとおりです。

  • 往復割引
  • 学生割引
  • 団体割引
  • 乗継割引
  • 身体障害者割引
  • 大人の休日倶楽部

さらに下記企画商品との併用も不可能です。

  • フリーきっぷ
  • フルムーン夫婦グリーンパス
  • 青春18きっぷ

優待券を使う場合は従来の割引と重複していないか、また期日は有効期限内かを確認しましょう。

JR東海株主優待券の内容

JR東海株主優待券の内容
ここからはJR東海の株主優待券について解説します。

JR東海は静岡県の熱海駅から滋賀県の米原駅までが主な管轄で、東京から名古屋、大阪という日本の大動脈をつなぐ重要な区間です。

株主優待券の発行条件としては、毎年3月31日時点で株主名簿に記録された人に対して、6月下旬頃に所有株式数に応じた枚数が発行されます。発行枚数は100株ごとに1枚で、保有数が多い場合は枚数も増える仕組みです。

なお、長期で株式を保有する人には別途優遇措置があるため、よりお得に活用できるでしょう。

JR東海株主優待券の割引率

JR東海は他の各社とは異なり、1枚の優待券で一割引が適用されます。

ただし、一回の利用で2枚まで利用できる点が特徴的です。そのため、最大で2割引の適用です。

JR東海株主優待券の有効期間

JR東海の株主優待券における有効期限は発行日から翌年6月30日までです。なお、期限内の場合はゴールデンウィークやお盆、年末年始などを問わず利用可能です。お出かけの頻度が高くなる時期に割引が適用されるため有効活用できるでしょう。

連休時期は宿泊施設が値上がりしていて出費が気になりますが、優待券を使えば交通費を抑えられます。ただし、優待券の割引は1枚につき一人の利用に限られます。

JR東海株主優待券の対象範囲

JR東海における優待券の取り扱いや対象範囲は営業路線各駅の窓口やサポートつき指定席券売機(一部の駅に設置)、およびJR東海の東海ツアーズ各店です。

割引対象になる運賃は営業路線内の「片道」で運賃と料金(特急券やグリーン席など)両方に使えます。ただし、条件として「一列車」に限るとあるため、乗り換えの際は注意が必要です。

新幹線の場合、改札口を出ずに片道行程区間内で乗り継ぐ場合は割引の対象に含まれます。たとえば、熱海から名古屋まで新幹線で行き、名古屋で一度降車し改札内で買い物をしたり休憩したりし、次の新幹線に乗った場合は割引対象に含まれます。

JR東海株主優待券のお得な活用方法

JR東海の株主優待券も金券ショップやオークションで購入可能です。相場は時期によって変動するため利用したい場合はオークションサイトで確認がおすすめです。

なお、優待券をよりお得に使うのであれば長距離で利用やグリーン車での利用が適しています。また、優待券のうまみは大型連休期間中も使える点のため、帰省や旅行の交通費をお得にする使い方もよいでしょう。

JR東海株主優待券の利用時の注意点

JR東海の優待券利用時は下記の割引と併用できない点に注意しましょう。

  • 往復割引
  • 学生割引
  • 団体割引
  • 乗継割引
  • 身体障害者割引
  • ジパング倶楽部 など

また、下記商品の購入との同時購入もできないため切符購入時は対象窓口で確認しながらの申込みがおすすめです。

  • 定期券や回数券
  • TOICA乗車券
  • 寝台(運賃・料金)
  • 企画商品(タイミングにより異なる)
  • ネット予約サービス「エクスプレス予約」「スマートEX」

JR西日本株主優待券の内容

JR西日本株主優待券の内容
JR西日本は新潟の一部エリアから北陸、京阪神や和歌山、山陽山陰と小倉博多までの区間が管轄です。新潟から九州まで広いエリアが該当します。

かつて大きな事故があったことから安全意識は随一で「JR西日本グループ鉄道安全考動計画2027概要」という意思表明をステークホルダーに対して行っています。

ここからはJR西日本の株主優待券について見ていきましょう。

JR西日本株主優待券の割引率

JR西日本の株主優待券は1枚の優待券で5割引きとなります。JR東日本や東海と比較して高めの割引率が特徴的です。なお利用条件としては1枚の乗車券につき優待券1枚の利用が可能です。

優待券を使った発券方法としては下記があります。

  • 管轄区域のきっぷ売り場
  • インターネット予約e5489(会員登録なしでも予約可能)

ネット予約の場合は乗車前にみどりの券売機やみどりの窓口にて受取ります。

JRは各社で便利なネット予約を行っていますが、JR西日本の優待券はエクスプレス予約やスマートEX、えきねっとやJR九州インターネット列車予約は使えないため注意しましょう。

JR西日本株主優待券の有効期間

JR西日本について、優待券の有効期間は7月1日から翌年の6月30日までです。有効期間中はゴールデンウィークやお盆休み、年末年始などいつでも使用できます。

なお、優待券の発行は毎年3月31日時点の株主名簿に記載された人に対して年1回6月下旬に送付されます。

優待券の有効期間内は乗車日ではなく購入日が起点です。たとえば、6月30日に7月30日から有効な新大阪~岡山(5日間有効)の乗車券を購入した場合は30日からカウントするため8月3日まで有効です。期日が迫っている場合は確認しましょう。

JR西日本株主優待券の対象範囲

株主優待の対象となるのは下記の商品です。

  • 普通片道乗車券
  • 片道の特急券
  • 急行券
  • グリーン券
  • 座席指定券など

いずれもJR西日本の乗車区間で利用できるものに限ります。なお、列車内や精算窓口での発行や変更はできないため注意しましょう。

また、運賃と料金の詳細は下記のとおりです。

・運賃
営業路線内の片道乗車券(ただし宮島フェリーを除く)

・料金
営業路線内の特急券やグリーン券(個室除く)および指定席券

JR西日本は割引率が高いものの管轄区域が広く複雑なため、事前に乗車区域が適用内か十分確認しておきましょう。

JR西日本株主優待券のお得な活用方法

JR西日本の優待券も他社同様に金券ショップやオークションで購入可能です。相場は時期により変動するため購入を考える場合はネットでおおよその金額を確認しましょう。

優待券が相場よりも高い場合、他の割引を適用した方が得な可能性もあります。なお、よりお得に優待券を使いたい場合は長距離での利用がおすすめです。

JR各社では距離が長くなるとkmあたりの価格が低くなります。そのため、新幹線移動は優待券利用にぴったりです。

JR西日本株主優待券の利用時の注意点

JR西日本はエリアが北陸から九州にまたがるため営業路線に注意が必要です。たとえば、米原から新大阪間の新幹線や下関から博多間の在来線などは営業路線でないため、使用できません。

なお、境界駅の扱いは下記のとおりです。

  • 上越妙高、南小谷、亀山は優待券の取扱なし
  • 米原、京都、新大阪、小倉、博多はJR西日本の窓口のみ取り扱い

また、優待券による割引と下記割引は併用できません。

  • 往復割引
  • 学生割引
  • 団体割引
  • 乗継割引
  • 身体障害者割引
  • ジパング倶楽部 など

2023年10月23日からサービスを開始の「快速うれしート」においては運賃の適用はあるものの、料金の割引に優待券は使えません。

JR九州株主優待券の内容

JR九州株主優待券の内容
JR九州は「ななつ星in九州」「D&S列車」など新しい移動手段のあり方を提供する点が特徴的な会社です。また、2022年には西九州新幹線「かもめ」の開業もあり近年は話題がつきません。

JR九州の管轄は福岡県の全域と佐賀県、大分県の一部区間です。管轄範囲こそ狭いものの名所が多く、ビジネスだけでなく旅行の交通手段としても活用されています。

ここからはJR九州の株主優待券について紹介します。

JR九州株主優待券割引率

JR九州の株主優待券は100株購入から発行され、1枚につき一名が営業路線の普通・快速列車乗り放題になります。なお、山陽新幹線の博多駅から新大阪駅間や博多南線はJR西日本の営業路線のため対象外です。

利用方法はJR九州の有人改札や車内において優待券を提示し、利用日付を駅員に記入してもらいます。なお、自動改札機は利用できないため注意しましょう。

もしも最寄り駅が無人駅の場合やJR西日本の区間を挟んでJR九州の営業路線を使う場合はJR九州の車内や到着駅で駅員に伝えましょう。

JR九州株主優待券有効期間

JR九州の株主優待券における有効期限は発行された年の7月1日から翌6月30日までです。期限内であればゴールデンウィークやお盆、年末年始も利用できるため九州にお住まいの人は小旅行に活用がおすすめです。在来線を乗り放題にして新幹線の料金だけ支払うとお得に旅行できます。

JR九州の場合は一日乗り放題の乗車券ため、期限も同様で変わりありません。新幹線に利用できない点はデメリットと感じますが、在来線は該当エリアで運賃を気にせず乗れるため子どもと一緒に電車の乗り方を勉強したり経験を積ませてあげたりする際におすすめです。行きは在来線を使い、帰りは特急や新幹線を使って楽に移動する方法もよいでしょう。

JR九州株主優待券対象範囲

普通・快速列車の指定席や九州新幹線、西九州新幹線(かもめ)や特急列車を利用する場合は別途特急券等の購入が必要です。

優待券の範囲は在来線の1日乗車券でその他の料金は含まれません。新幹線に乗りたい場合は別途ご自身で特急券の購入を行いましょう。

なお、九州の場合は山陽新幹線エリアにお出かけする機会が多くありますが優待券の範囲はJR九州の営業路線で完結のするものに限ります、そのため、営業路線外へお出かけの場合は別途、山陽新幹線区間の乗車券や特急券を購入します。

JR九州株主優待券お得な活用方法

他のJR各社は金券ショップやオークションで優待券を購入できますが、JR九州は売買不可な点が大きな違いです。万が一、オークションで見かけたとしても違反にあたるため購入は避けましょう。基本的には株主の人や家族が使うことになります。なお、子どもが使う場合は大人同様に優待券1枚が必要です。

JR九州株主優待券利用時の注意点

JR九州では旅行商品として発売される切符があります。「ななつ星in九州」「或る列車」などが挙げられます。これらの利用には優待券を利用できないため注意しましょう。

なお、「36ぷらす3」においてはグリーン席プラン(座席のみ)については優待券を利用できます。ただし別途、特急券やグリーン券の購入が必要でランチプランには使えません。あくまで在来線の利用として活用しましょう。

なお、近年は台風やゲリラ豪雨で鉄道の運行取りやめが多く見られます。しかし、旅行開始後に電車の運休や遅延があったとしても優待券の再発行(使い直し)はできないため注意しましょう。

まとめ

①JR各社の株主優待券は営業区間で利用できる
②優待券利用時は他の割引と併用できない点や切符の取り方が限定される点に注意が必要
③有効期限が決まっているためスケジュールを把握してから利用がおすすめ
④区間をまたいで優待券を利用する場合は区間によってはあまりお得さを感じられない可能性もある
⑤金券ショップやオークションを利用する場合は購入価格と切符の代金を比較して「本当にお得か」を見極める
 

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